劇症化

では、次にB型肝炎から稀に発生する「劇症肝炎」というものについて紹介します。劇症肝炎というのは、急性肝炎のなかでも特に重症なものを指します。高度な機能不全を起こし、同時に肝性脳症と呼ばれる意識障害を引き起こします。発症から10日以内に肝性脳症が起こる場合を急性、11日目から56日目までに発生する場合を亜急性と規定しています。急性の場合の致死率は50%ほど、亜急性の場合の致死率は20%程です。風邪のような症状が起こってから非常に素早く症状が進行してしまうために、対処する手立てがないまま亡くなってしまうことも少なくありません。

原因となるのは、B型肝炎だけではなく、AからE型の肝炎ウィルスであれば可能性があります。ただ、その中でも可能性が高いのがB型肝炎となっています。ただ、劇症化を起こす場合においても、B型肝炎の初期症状自体は通常の急性肝炎と変わりません。風邪のような症状から始まるために、急激に悪化する、ということが予想されない中で発生してしまいます。初期症状は重篤ではないことから対処が遅れてしまい、手遅れになってしまう例が多く見られます。肝性脳症が発生したことが分かったら、すぐにでも血漿交換や人工補助療法を行なう必要があります。